アシストスターと4つの話

 アシストスターはお節介。今日も地上を見下ろして、はらはらどきどき瞬いています。
 お節介なお星様、良く目に止まる青いバンダナのワドルディが随分近い事に気が付きます。
 ワールドツリーを登ってたったか走り、ずべしと転んでぽよんとプリンが空を舞う。あぁ!プリンが!お節介なお星様、もう居ても立ってもいられません。ひゅんと駆け寄りしゅたっとキャッチ、星のお皿の上でプリンがぷるんぷるん。
 「あぁ、良かった!」
 良かったじゃありません。お星様はきんきらきん。
 ここまで来るのに何本ドリンクを割って、いくつマキシムトマトを駄目にした事か!
 お星様はプリンを乗せてふわふわり。青いバンダナワドルディの後を付いて行き始めました。


 アシストスターはお節介。もうお空で光っていられなくて、地上近くを流れています。
 今日はバンダナワドルディから受け取ったチェリーを預かって、まあるいピンクの旅人の回りをひらひらり。アシストスターのお友達、流れ星の相棒はぐぅぐぅお腹が鳴りっぱなしです。
「がまん がまん」
 旅人はチェリーをちらりと見て涎がたらり。流石のアシストスターも生きた心地が致しません。
 ピンクの悪魔のお弁当箱アシストスター、もっと良いもの入れてくれないと箱の役割をしている星まで齧られてしまいそうです!
「バンダナ なにを もってきて くれるかな?」
 じゅるり。
 プリンでもホットケーキでも、ステーキでも良い。お星様が欠けないよう急いでね!


 アシストスターはお節介。流石に見ていられなくって、お空に帰りたくなっちゃう程です!
 ぴくりとも動かない大王ですが、仰向けぽかんと口が開いています。死んでも食べ物は食べれますって。青いバンダナワドルディが大好きな大王様の為に、用意した復活トマトをアシストスターは開いた口に放り込みます。
 貴重で美味しい復活トマト。死んでいられない程の美味しさです。
 大王はむくりと起き上がって、にこーっと笑います。
「あぁ、助かった!」
 助かったじゃありません!どれだけ危ない目に遭えば気が済むんですか!復活トマトが無かったらいったいどうなっていた事やら!
 お節介なお星様、お助けアイテムが無くても無茶な大王の傍が離れられません。


「おぉー。来むぐぅ!」
 そうヘラリと言い終わらぬ口に、赤いトマトが突っ込まれます。
「お前、せっかちにも程があるだろう!」
 むぐむぐ。トマトで全回復。突っ込んだ青いバンダナのワドルディはカンカンです。
「無茶はいけませんでしょう!ほら、カービィさんも!」
「ありがとう バンダむぐぅ!」
 水溜まりみたいだった、ピンクの悪魔も形無しです。
 ヒーローとは遅れてやって来るものです。勇者達の命綱は今日も回復アイテム片手にワールドツリーを登ります。