『サイト』について緩く考える
大都市ピクシブも超巨大情報網ツイッターにも、その作品のファンアートはない。
もう古の作品だと尋ねた者は皆笑った。検索結果はいつも零。
滅茶苦茶な道を選び帰り道も見失った時、すれ違った辺境の人は笑った。
あぁ、その作品知ってるよ。
指差した先はサイトという場所らしい。私は楽園の扉を見つけた
という呟きをしたんですが、そんな事を言えちゃうくらいにサイトってインターネットの世界では隅に追いやられたなという気がします。私がサイトを設立した時は、同人界隈の発表の場は確かにサイトが主流でした。
その後はPixivが絵だけではなく小説も扱い始め、Twitterが勢力を伸ばし、小説になろうから、多くの作家が電撃などからデビューしていきました。
実際に私はあんまり行動範囲が広いわけではないので、ネット全体の動きをどうこう言えるほど知っちゃいません。ですが、ピクシブは確かに多くの人の目に触れる、検索にも蔵書量にも秀でた図書館みたいな存在になっています。Twitterは確実に様々な人と繋がって拡散ができる、情報収集にも広告にも秀でた存在です。すいません。なろうは知りません。あそこデザイン的になのか、通うほど読みたい作品に巡り合うほどに行ったことがないです。
ブログもやや廃れ気味ですが、やはりブロガーって言葉はちらほら聞けるのでHP程に勢力は失っていないでしょう。
wikiなんかは個人で作れる時代になったので、一部の方々には重用されているようですね。
スポンサーという後ろ盾のない個人のサイトなので、追いやられるのはやむなしという感じはします。
しかし、優れているから良いことばかりではないと、私は思っています。
ツイッターは消費されていく娯楽です。宣伝力は随一ですが、膨大な受動的に流れ込んでくる娯楽を見て、心に留める事は難しいことでしょう。
自分がチケット買って見に行った映画と、テレビをたまたまつけていて流しっぱなしの時に映り込んだロードショーではどちらが心に残るかは明白であるのと同じです。また、本家の画像をパクってパクリでも楽しけりゃいいなんて、心ない人もいて作品が大事にされていない界隈だとは思っています。全員が全員ではなく、つぶやく全てが推しキャラという愛情がやばい人もいますが、それを差し引いてもツイッターは消費されていく娯楽。作品を載せる場所として第一候補にあげるべきではないと思っています。画像も荒くなるし(重要)
ピクシブは友人曰く「メインじゃない作品を見てもらう場として優秀」とのことで、サブジャンルとかを誰かにお届けしたい時にはとても良いでしょう。
皆が集まって閲覧する図書館みたいな場所なので、本当に様々な人に見ていただけます。人によっては評価のカテゴリーが負担になるので、私はやや放置気味ですが、それくらいの距離感が良いのかもしれません。
サイトは自分のための工房という感覚です。
やや独立性の高い世界だからか感想もらえないし反応ないし、一人遊び感はハンパない世界でしょう。
しかし、ツイッターやピクシブの多く声が入ってくる環境には良し悪しがあるのです。評価がもらえれば確かに嬉しいですが、貰えなかったら不安に駆りたてられます。企画に参加させてもらったり機会に恵まれるでしょうが、本当に自分の作りたいものの時間も削られちゃったりするかもしれません。
公開して展示しているんです。自分の作品見て欲しい。でも、こないんだ、これが。涙がでちゃう。
でも、こんな環境は大事だと思ってます。
作品があって、日々の日記的な近況が書かれて、運営してる人の尊敬してる人へのリンクがあって、本当に一つの場所でとても充実している世界です。っていうか、運営者ワールドが詰まってる感じで、ブログを更新しているだけで楽しいです。同じサイトは二つとない。とても素晴らしい世界だと思っています。
真っ白いキャンバスに心赴くままに色をつけるが如く、世界を作れるって良いと思います。
大事なのは自分の創作に適したバランスで、様々なサービスを選んで利用することだと思います。賢く使って、要領よく創作に生かしていきましょう!
皆様の創作活動に、光あれ!